2017年度(平成29年度)に新設・拡充・変更された主な厚生労働省管轄の助成金(雇用関係の助成金)を順次紹介します。
(3)人材開発支援助成金(旧キャリア形成促進助成金)
大幅な整理が予想されていたキャリア形成促進助成金は、人材開発支援助成金に名前が変更になりました。この助成金も、生産性が向上した企業の助成率または助成額が引き上げられます。
訓練コースも制度導入コースも、大きな変更があります。
制度導入コースでは、事前のアナウンスどおり、教育訓練・職業能力評価制度は廃止されました。セルフキャリアドックと教育訓練休暇等の「キャリア形成支援制度導入コース」と、技能検定合格報奨金制度などの「職業能力検定制度コース」の2つに大くくりにされました。
訓練コースも、細分化していたコースが「特定訓練コース」と「一般訓練コース」の2つに再編されました。とくに、重点訓練コースの「成長分野等」が見直されました。もともと成長戦略という厚労省以外からの関係もあって、成長分野等に該当するかどうかがわかりにくかったので当然かもしれません。わかりやすくなりましたが、昨年度までは成長分野等に該当すると補助率が引き上がったので、それがなくなったのは寂しいですね。
「特定訓練コース」は助成対象時間の要件が「20時間以上」から「10時間以上」に緩和されました。支給限度額も1,000万円になり、使い勝手が良くなった感じがします。
また、労働生産性の向上に直結する訓練が新設されましたので、ここでも「生産性向上」が今年度のキーワードだとわかることでしょう。
(4)65歳超雇用推進助成金(65歳超継続雇用促進コース)
65歳超雇用推進助成金(65歳超継続雇用促進コース)の助成額と対象経費が5月1日から変更される予定です。助成額は、上限が増額されると同時に、定年年齢の引き上げ幅などに応じて、細かく設定されるようになります。ご利用を予定している事業主の皆さまは、支給申請日にご注意ください。